J-POWER 電源開発株式会社 本社ロビー
J-POWER 電源開発株式会社 本社ロビー
建築主:J -POWER
コンセプト/デザインディレクション:MTDO inc.
設計:AXIS、MTDO inc.
デジタルアート:脇田玲
施工:J-POWERビジネスサービス、AXIS
自然の力を受け取り、人々が使いやすいよう電力に変換するJ-POWER。その本社ロビーを設計した。自然物を使用し、明るく開放的な空間を目指した本プロジェクトには、今まで一般の方々が立ち入れなかった場所を知ってもらう展示の場として活用したいという思いが込められている。
ロビーは展示空間がエリアに分かれており、入り口正面にはダイナミックな積層ルーバーと大画面デジタルアートキャンバスを設置している。天井の高さを生かし、開放的な空間づくりを意識した。
入り口左手には「地域共生」をテーマにした展示空間を制作した。
日本、世界、各地で電源を開発しているJ-POWERの各設備がある立地地域の魅力と地域とのつながりの紹介を展示として活用できる空間である。各展示台は、展示物によってカスタマイズできるデザインを採用している。入り口右手には、お客様の待機ロビーがあり、設置されたスツールの一部には、先に述べたJ-POWERの設備がある立地地域からご提供いただいた木材を使用。今後も地域共生展示空間から、各地の名産や特徴などの情報が発信される。同時に、スツールに使用される木材も各地域の木材と差し替え、J-POWER本社にいながらJ-POWERグループが電力を生み出している各地との繋がりを意識できるような、進化するロビーを目指している。



ロビーを構成したテクスチャは「植物」「石」。そして天井の高さを生かし、風が抜けるような開放感を演出している。できる限り自然に寄り添う形で、また自然の中で心を休められるようなイメージ空間を創出した。





デジタルアートキャンバス
デジタルアートキャンバスには脇田玲先生が手がける「活流図」「雷林図」の2作品が交互に上映されており、J-POWERグループが生みだした再エネを含む前日の電力量等が演算され、電力量等の情報を視覚から感覚的に感じることができる作品となっている。画像は「活流図」の映像。色によって発電の種類が分かれている。

地域共生 展示空間
入り口右手の展示空間。アンドン型にしたアクリル展示パネルと、パネル吊り下げ型の展示什器を制作した。展示台は、天板を取り替えることで3種の展示台にカスタマイズできる什器と、天板の取り外しによってテーブル型・桶型に変化する什器を制作している。また、アタッチメントとして、フェルトの土台・アクリルボックスを取り付けることで、展示する物によって自由に形を変えられる展示の空間として提案している。




地域共生 スツール
待機ロビーに設置されたスツール。一部には、J-POWERの設備がある立地地域からご提供いただいた木材を使用している。スツールでありながら展示の一部になるような、気取ったり押し付けたりしない情報の溶け込ませ方を実践している。

